
婦人科
ピル使用中の血栓症の予防や早期発見
ピルを飲んでいない人が血栓症を発症する割合は年間1万人に1-5人であるのに対し、ピルを飲んでいる人は3-9人と少しリスクが高くなります。一方、妊娠中から産後3ヵ月は40-65人とリスクはかなり高いです。
ピルに含まれるエストロゲン(卵胞ホルモン)は、肝臓で血液を固めるための凝固因子(第VII、第VIII、第X、フォン・ウィレブランド因子)の生成を促し、血液が固まりやすくなります。同時に血液をサラサラにする凝固抑制因子
(プロテインC/S)が減少する事も、血症が生じやすくなる理由の一つです。
血栓症を起こしやすい状況は、
飛行機、バスや車でのドライブ、座位や正座での長時間の仕事、長い映画やコンサート、演劇、スポーツ観戦、サウナ、アルコールや水分摂取不足などです。
筋肉ローラーやふくらはぎマッサージも要注意です。
ピル服用中はこう言う状況を避けたり、飛行機の中ではエコノミー症候群を予防する体操(かかとを上下させる、足指のグー・パー、足首を回す等)をこまめにしましょう。
もし、血栓症を疑う症状があれば、すぐに病院を受診し、Dダイマーを測定(保険適応)するなどの検査をしましょう。
大濠パーククリニックでは院内の機械(ラピッドチップ® Dダイマー(積水メディカル))
でDダイマーを測定することができ、約10分で結果がわかります。
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