テリルジーは喘息治療薬
最終変更日:2026年10月30日
ぜんそくやCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の治療では、吸入薬が中心になります。最近は、3種類の成分を1本にまとめた「3剤配合吸入薬」も使われています。この記事では、その成分のひとつであるLAMA(長時間作用型抗コリン薬)がどう効くのかと、3剤を組み合わせる意味を説明します。
気管支が狭くなるしくみ
気道の副交感神経(迷走神経)の末端からは、アセチルコリンという物質が出ます。アセチルコリンが気管支の筋肉にあるM3受容体に結合すると、気管支が縮みます。同時に、粘膜の下にある分泌腺のM3受容体にも働いて、痰が増えます。
神経の末端にはM2受容体もあり、アセチルコリンが出すぎないようにブレーキをかけています。ところが、ウイルス感染やダニなどのアレルギーによる炎症(好酸球性炎症)があると、このM2受容体の働きが落ちます。するとブレーキが効かなくなってアセチルコリンが出すぎ、気道が縮みやすくなります(気道過敏性の亢進)。
LAMA(長時間作用型抗コリン薬)の働き
LAMAは、気管支の筋肉と分泌腺のM3受容体をブロックして、アセチルコリンが結合できないようにします。その結果、気管支が縮みにくくなって空気の通り道が広がり、痰の量も減ります。効き目が長く続くので、1日1回の吸入で使えます。
3剤配合吸入薬の3つの成分
代表的な3剤配合吸入薬には、次の3つの成分が入っています。
- 吸入ステロイド(ICS):フルチカゾンフランカルボン酸エステル
アレルギー反応による気道の炎症を抑えます。ぜんそく治療の土台になる成分です。 - 長時間作用型抗コリン薬(LAMA):ウメクリジニウム臭化物
M3受容体をブロックして、気管支の収縮と痰を抑えます。 - 長時間作用型β2刺激薬(LABA):ビランテロールトリフェニル酢酸塩
気管支の筋肉をゆるめて、気道を長い時間広げます。
炎症を抑える成分と、しくみの違う2種類の気管支を広げる成分を組み合わせているので、1〜2種類の吸入薬では症状が残る方に使われます。
使うときの注意
・吸入後はうがいをしてください。ステロイドによる声がれや、口の中のカンジダを防ぎます。
・緑内障(閉塞隅角)や前立腺肥大症のある方は、抗コリン薬が合わないことがあります。必ず医師に伝えてください。
・症状が落ち着いても、自己判断でやめないでください。
・効果や副作用には個人差があります。どの薬が合うかは、診察して判断します。
咳や息苦しさが続く方へ
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