ピル

【新着情報】休薬期間を設けない「ミニピル(黄体ホルモン単剤)」の取り扱いを始めました。

 【新着情報】休薬期間を設けない「ミニピル(黄体ホルモン単剤)」の取り扱いを始めました。

本解説は、エストロゲン(卵胞ホルモン)を含まない「黄体ホルモン単剤」の経口避妊薬(通称:ミニピル)である、有効成分デソゲストレル配合製剤についての一般的な医療情報の解説です。

(デソゲストレル(Desogestrel)配合 経口避妊薬の特性と概要

本解説は、エストロゲン(卵胞ホルモン)を含まない「黄体ホルモン単剤」の経口避妊薬(通称:ミニピル)である、有効成分デソゲストレル配合製剤についての一般的な医療情報の解説です。

1. 基本特性と成分・ホルモン世代

配合成分と「第3世代」の分類

  • 有効成分:1錠中 デソゲストレル(Desogestrel) 75μg
  • ホルモン世代:第3世代の黄体ホルモン(プロゲスチン)に分類されます。
    • 特徴:第1・第2世代のホルモンに比べて男性ホルモン作用(アンドロゲン作用)が抑えられているため、ニキビ、肌荒れ、体重増加、多毛などの副作用が起こりにくいとされています。
  • 成分における他製剤との違い

    国内で承認されている低用量ピルの中にも、同じデソゲストレルを配合した製剤があります。ただし、これらはエストロゲン(卵胞ホルモン)を併合している点や、休薬期間が設けられている点が本剤と異なります。

  • 主な特徴:エストロゲン(卵胞ホルモン)を配合していない点が大きな特徴です。

製造と国内の流通状況

  • 開発と流通:海外の製薬企業で開発され、世界各国の製薬拠点で製造・グローバル流通しています。
  • 日本国内の状況:本成分のみを配合したミニピルは日本国内では未承認薬です。そのため、国内の医療機関が海外から個別に輸入し、自由診療(保険外診療)にて処方を行っています。

2. 服用方法:連続投与の仕組み

本剤は、休薬期間(偽薬期間)を設けずに毎日続けて内服する「連続投与」を行う特徴があります。

  • 28錠の連続内服:1シート28錠のすべてに有効成分が配合されています。1シートを飲み終えたら、休みを挟まずに翌日から次のシートを開始します。
  • 月経周期への影響(無月経化など):休薬期間を挟まないため、規則正しい周期的な出血(消退出血)は基本的に起こらなくなります。長期的な連続投与により、使用者の一定割合において、完全に無月経(生理が来ない状態)になることが報告されています。
  • スケジュール管理:毎日同じ時間に1錠を飲み続ける規則のため、「○日間休薬する」といった期間計算の手間がなく、服用の習慣化がしやすいメリットがあります。

・ 服用開始のタイミングと避妊効果

  飲み始めるタイミングで避妊効果が得られる時期が変わります。

  • 生理1日目に開始した場合

    飲み始めたその日から避妊効果が期待できます。

  • 生理2〜5日目に開始した場合

    服用開始から7日間連続して服用するまでは、他の避妊方法を併用してください。

  • その他の時期に開始する場合

    服用開始後、7日間が経過するまで避妊効果が期待できません。

  • 産後に服用を始める場合

出産後に服用を開始する場合は、通常産後21日〜28日の間での開始が推奨されています。これより遅れて開始する場合は、妊娠していないことを確認し、服用開始から7日間は他の避妊法を併用する必要があります。

3. 作用メカニズムと適応の背景

本剤を連続投与することで、主に以下の作用をもたらします。

  • 排卵の抑制と避妊作用:従来の古いミニピルとは異なり、国内の低用量ピルと同様に、高い確率での排卵抑制作用が期待できます。これに加え、子宮頸管粘液の粘度を高めて精子の侵入を阻害する作用や、子宮内膜を薄く保って着床を防ぐ作用が合わさることで避妊効果を発揮します。
  • エストロゲンを避けたい方への適応:血栓症のリスクを高める原因となるエストロゲンが含まれていないため、35歳以上で喫煙される方、肥満の方、前兆(閃輝暗点など)を伴う偏頭痛持ちの方でも医師の診断のもとで使用が検討できます。
  • 授乳中の避妊:母乳の分泌量や質に対する影響が少ないとされているため、産後・授乳期における避妊の選択肢として用いられます。

【適している方】

・40歳以上

・前兆(閃輝暗点、星型閃光など)のある片頭痛

・喫煙者(35歳以上で1日15本以上)

・肥満の方(BMI 30以上)

・重度の高血圧症、脂質異常症、糖尿病

・頭痛、吐気、胸の張りなどのピルの副作用が気になる方

・ピルの血栓症リスクに不安がある方

・授乳中の方で避妊を希望される方など

飲めない方】

・重篤な肝機能障害
・血栓症の既往
・妊娠中、妊娠の可能性のある方
・デソゲストレルにアレルギーのある方
・原因不明の性器出血のある方

併用できない薬

効果が下がるなどの悪影響が出ることがあるため注意しましょう。

・抗てんかん薬

・肺高血圧治療薬

・結核治療薬

・C型肝炎治療薬

・抗HIV薬

・セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)を含む健康食品など

4. 【主な副作用一覧

ミニピルは安全性が高く、副作用の少ない薬剤ですが、含有するホルモン量が少ないため、不正出血が起こりやすいという特徴があります。

  • 不正出血
    • 服用初期(1〜3ヶ月)の約50〜60%の人に見られます。
    • 飲み続けることで体がお薬に慣れ、徐々に減少します。
    • 人によっては経血が非常に少量になったり、無月経(生理が来ない状態)になったりすることもあります。
  • 頭痛
    • 約10〜15%の頻度で発生します。
  • 乳房の痛み・張り
    • 胸が張ったり、チクチクとした痛みを感じたりすることがあります。
  • 吐き気・気分の不良
    • 軽度の吐き気や胃のむかつきを覚えることがあります。
  • 精神的な変化
    *気分の落ち込み、イライラ感、不安感などが現れる場合があります。
  • 肌荒れ・ニキビ
    • ホルモンバランスの変化により、一時的にニキビができやすくなることがあります。
  • 体重の増減
    • 食欲の変化や体内の水分貯留により、わずかに体重が変動することがあります。

 4. 網羅的比較

日本国内で初めて承認されたミニピルであるドロスピレノン 配合避妊薬とデソゲストレル配合 経口避妊薬のとの避妊効果、および臨床データに基づく副作用頻度の詳細な違いは以下の通りです。

比較一覧表

項目

連続投与ミニピル

周期投与ミニピル

有効成分

デソゲストレル 75μg

ドロスピレノン 4mg

黄体ホルモンの世代

第3世代

(代表的な低用量ピル

第4世代

(代表的な低用量ピル

日本国内の承認状態

未承認(海外からの個別輸入)

国内承認済み(2025年より発売)

投与方法(サイクル)

完全な連続投与(28錠すべて実薬、休薬なし)

24+4サイクル(実薬24錠+偽薬4錠)

避妊効果(実質パール指数)

※100人の女性が1年間使用した妊娠率

0.4

(理想的な使用で結合ピルと同等)

0.73

(24時間忘れても排卵抑制が持続)

不規則な不正出血の頻度

約50% (服用初期に多発)

※長期で20〜30%が無月経に移行

約40%〜64%

※偽薬期間に規則的な消退出血を狙う設計

その他の主な副作用(頻度1〜10%)

・乳房痛・乳房の張り

・頭痛

・吐き気

・ニキビ、肌荒れ

・体重増加、気分の変化

・頭痛、めまい

・悪心(吐き気)

・ニキビ(1.2〜3.8%)

・乳房痛

・血中カリウム値の上昇(要注意)

飲み忘れの猶予時間

12時間以内(時間を過ぎると避妊効果低下)

24時間以内(1日程度のズレなら避妊効果を維持)

利点と体質の相性

アンドロゲン作用が低く、毛深さやニキビの悪化を防ぐ。

超低用量ピル「ヤーズ」に近い成分。利尿作用があり、むくみにくい。

医薬品副作用被害救済制度

絶対に対象外

原則対象(自費の避妊目的でも適用可)

6. 参考文献・公的データ元

本解説に掲載されている避妊成功率(パール指数)、副作用の具体的な発生率、国による承認ステータスは、以下の世界各国の公的医療機関、医薬品規制当局、および臨床試験データベースに基づいています。

⚠️ 未承認医薬品等に関する重要表記(限定解除要件)

国内未承認の医薬品をウェブサイト等に掲載する場合、医療広告ガイドラインに基づき以下の項目を明記する必要があります。処方を行う際は必ず医療機関ごとに最新の情報を記載してください。

項目

内容の目安(医療機関ごとに書き換えてください)

未承認医薬品であること

本製剤は、医薬品医療機器等法において日本国内で承認されていない医薬品です。

入手経路等

当院では、当院では、医療広告ガイドラインの基準および厚生労働省の規定に基づき、国内の正規輸入代行業者である「株式会社PRSS Japan」を通じて、海外の製造元より適法に個別輸入しています。

国内の承認医薬品の有無

国内では、同様のデソゲストレルを使用した「低用量ピル(混合卵胞ホルモン・黄体ホルモン製剤)」は承認されていますが、黄体ホルモン単剤のミニピルとして承認されている同一成分の医薬品はありません。

諸外国における安全性等に係る情報

欧州などの主要国では避妊薬として広く承認・使用されています。主な副作用として、不正出血、頭痛、吐き気、乳房の張りなどが報告されています。

副作用被害救済制度について

万が一重大な副作用が生じた場合でも、国内の「医薬品副作用被害救済制度」の対象外となります。

標準的な費用(税込)

初診料:2,200円(税込)再診料:0円      薬代(1ヶ月分/1シート):3,200円(税込)              (自由診療のため全額自己負担)

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公開日:2026年7月9日

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