頭痛

片頭痛の急性期治療および発症抑制の経口薬ナルティークOD錠

片頭痛の急性期治療および発症抑制の経口薬ナルティークOD錠

日本で初めてとなる、片頭痛の急性期治療および発症抑制の両方を適応とする経口薬「ナルティークOD錠75mg」に対する製造販売承認をファイザー製薬が9月に取得、2025年内に販売予定です。

片頭痛:

片頭痛は世界で約14%、日本では約8.4%が罹患しており、男性は3.6%、女性は12.9%と報告されています。

ナルティークは、片頭痛急性発作時の治療に加えて、発症抑制(予防)にも使える新しいタイプの内服薬です。

有効成分のリメゲパントは、CGRP受容体拮抗薬です。

片頭痛発作中に血中で増加するCGRPがCGRP受容体に作用するのを可逆的に阻害し、片頭痛の諸症状を軽減させると同時に、繰り返す片頭痛発作の予防にも効果を発揮します。

ナルティークの効果

Lancet. 2019 Aug 31;394(10200):737-745.

①急性期は痛みの軽減や煩わしい随伴症状を改善しました。

ナルティーク群

プラセボ群

痛みの消失割合

21%

11%

最も煩わしい随伴症状

ナルティーク群

プラセボ群

MBSの消失割合

35%

27%

② 予防効果

また、一月あたりの頭痛回数を減らしました。

予防効果はCGRP関連抗体注射のガルカネズマブと差はありませんでした。

ナルティーク群(プラセボの皮下注投与も併用)とエムガルティ群(プラセボのOD錠も併用)を比較しました。両群共に有意差はなく、予防効果は同じくらいでした。

用法・用量

急性期治療:片頭痛発作時に1回75mgを経口投与
発症抑制(予防):75mgを隔日で経口投与

副作用

悪心、便秘、めまい、眠気、疲労感、口渇、消化器症状(腹痛・下痢・胃部不快感)など

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