診療内容について

ざ瘡(ニキビ)

<ニキビの原因>
ニキビを発生、悪化させる原因は色々あります。
①不規則な生活
②ホルモンバランスの乱れ
③乾燥
④睡眠不足
⑤間違ったスキンケア
⑥紫外線
⑦栄養のアンバランス
⑧過労
⑨便秘
⑩冷え
⑪花粉や大気汚染

<ニキビの出来るプロセス>
1. 毛穴の出口が角化してつまる
2. 皮脂の過剰な分泌
3. ニキビ菌の増殖

様々な原因がニキビを発生させ、悪化させます。 

<ニキビの種類>
①炎症のないニキビ
a)マイクロコメド(微小面ぽう) 
目に見えない段階。毛穴の出口が狭くなり、皮脂がつまり始めている状態。

b)コメド(面ぽう)は白ニキビ」や「黒ニキビ」と呼ばれることもある。ニキビのはじまりである毛穴がつまった状態のこと。触ると肌がざらざらした感じ。
白ニキビ(閉鎖面皰)
皮脂が毛穴につまった状態。
毛穴まわりの角質肥厚などによって毛穴がふさがれて、皮脂が排出できなくなり毛包が広がるとともに、アクネ菌が増え始める。
ポツッとした小さな白い点が盛り上がって見える。

黒ニキビ(開放面皰)
白ニキビすると毛穴の入り口が開き、毛穴に詰まっていた皮脂や古い角質などが空気にさらされて酸化して黒くみえる。シミや小さなホクロのように見えることもある。
②炎症を起こしたニキビ
赤ニキビ(紅色丘疹)
コメドが悪化し、アクネ菌が毛穴の中の皮脂を栄養として繁殖し炎症を起こした状態
黄ニキビ(膿疱)
赤ニキビがさらに悪化し、黄色ブドウ球菌まで増殖して膿ができた状態。
アクネ菌がリパーゼという酵素を出し、毛包の壁を壊し炎症物質が毛包の外へ溢れて炎症が広がる。

<部位別ニキビの原因>

①顎
食後の口周辺の雑菌や洗顔の洗い残し、マスクの摩擦刺激
②頬
スクラブやマッサージ機器での間違ったスキンケア、就寝中の枕
③鼻
メイクの洗い残し、手の雑菌で触れる、指やティッシュによる刺激
④おでこ
髪に残ったシャンプー・リンスなど
⑤背中
洗い方が雑、汗をかいて服やバッグをつける

<尋常性痤瘡治療ガイドライン 2023>から
推奨度の分類
A 行うよう強く推奨する
B 行うよう推奨する
C1 選択肢の一つとして推奨する
C2 十分な根拠がないので(現時点では)推奨しない
D 行わないよう推奨する(無効あるいは有害であ ることを示す良質のエビデンスがある)
1)外用薬
イ)A—べピオゲル、デュアック配合ゲル、エピデュオゲル、ディフェリンゲル .
ロ)A—外用抗菌薬 クリンダマイシン、ナジフロキサシン、オゼノキサシン
ハ)C1…アゼライン酸外用
☆C2…ステロイド外用薬,推奨 はしない.
2)内服薬
イ)A—内服抗菌薬 ドキシサイクリン、ミノサイクリン、
ロ)B…内服抗菌薬 ロキシスロマイシン、ファロペネム
3)漢方薬
イ)C1…(50)荊芥連翹湯、(58)清上防風湯、(6) 十味敗毒湯
ロ)C2…(15)黄連解毒湯、57)温清飲、(106)温経湯、(125)桂枝茯苓丸、推奨 はしない.
4)施術
イ)C1…ケミカルピーリング(グルコール酸、サリチル酸マクロゴール)

<ニキビ治療(保険)>
ニキビ治療は大きく分けて三つに分かれます。
A)面ぽうに対して行う
B)感染に対して行う
C)ニキビ痕(瘢痕)に対して行う

まずは、保険診療の範囲で行える治療を述べます。

A)面ぽうに対して行う塗り薬は、
・ベピオゲル、ベピオローション(ゲルに比較し、赤みや乾燥などの副作用発現頻度が約1/3(ローション11.9%・ゲル37.3%)、しっとりとした使用感で、かつ適用部位に塗り広げやすい)
・ディフェリンゲル
・エピデュオゲル
・デュアック配合ゲルがあります。

いずれも、初期には肌の乾燥や刺激を引き起こす可能性があるので、少量、短時間から始めるのが望ましいです(短時間接触療法)。
次回から各論を説明します。

A)ニキビ ニキビとは、皮脂の分泌が盛んになり毛穴の角質が厚くなり、毛穴の先端が詰まることで毛穴に皮脂がたまります(面皰-白にきび)。

※この白にきびで角質を毛穴から押し出して酸化して黒く見えるのが黒にきび 次に面皰内にアクネ菌が増え炎症を起こし赤いぶつぶつしたにきび(赤にきび)や膿がたまったにきび(黄にきび)を引き起こします。 毛穴の周りの皮膚に障害を与えると、肌の表面に凹凸がにきび痕として残ります。 「大人のにきび」の女性患者では、月経前に、黄体ホルモンが優位になります。この影響で皮脂の分泌が高まりにきびの悪化がみられます。

1)赤いぶつぶつや膿を持ったぶつぶつがたくさんある場合に抗生物質の飲み薬を使います。抗生物質の内服期間は1ヵ月から3ヵ月が理想的ですが、

2)赤いぶつぶつや膿を持ったぶつぶつがの症状が軽快した後は、アダパレンや過酸化ベンゾイルという塗り薬をつかって良い状態を維持する治療を続けます。 アダパレンは、毛穴の詰まりを改善させ、面皰ができにくくする塗り薬です。しっかり保湿と紫外線対策が必要です。 また過酸化ベンゾイルは毛穴を開き、抗菌作用によりニキビを改善します。。

3)軽度~中程度のニキビには、ビタミンB2.6,C内服が有効です。

4)長引く慢性のニキビには漢方療法も有効です。  

◆推奨度の分類 A :行うよう強く推奨する B: 行うよう推奨する C1: 良質な根拠は少ないが,選択肢の一つとして推奨する C2: 十分な根拠がないので(現時点では)推奨できない D :行わないよう推奨する(無効あるいは有害であ ることを示す良質のエビデンスがある) 過酸化ベンゾイルは白色のゲル剤で、は以下の二つの作用でニキビを治します。 ① 抗菌作用 ニキビの原因である、アクネ菌は酸素がない状態でしか生きられない(酸素があると死滅します)嫌気性菌です。 そこで、酸化剤(酸素と同じような作用をする物質)の一つである 過酸化ベンゾイルを皮膚に塗るとアクネ菌を殺しニキビを治します。 ※現在のニキビ治療は、菌を殺す塗り薬や飲み薬を使用しますが、これらの薬を長期使用して耐性菌(抗菌剤がきかない菌)の出現するため、長期の使用には問題があります。 ② 角質層剥離作用:角質細胞の結合を緩め、角質が剥離しやすくすることで、毛孔に蓋をしていた角質をはがし油脂が出やすくします。 以上の作用機序より、炎症性皮疹と非炎症性皮疹への効果があります。 また見えないにニキビの微小面疱を減少させニキビの繰り返しを防ぐ効果もあると考えられます。

◆注意 漂白作用があるため、髪や服に付着すると脱色します。患部以外には付けないように気を付けてください。

◆副作用 発現頻度は7.4-18.6%、治療開始1ヵ月以内に多く認められます。 を生じる可能性があります。 皮膚剥奪皮膚のかゆみ、乾燥、かぶれ、しっしん、ピリピリ感、灼熱感 (使用開始直後は刺激感や発赤がみられる事があります)

◆注意事項 ① 外出時紫外線予防(日焼け止め) ② 冷蔵庫保管(25度以下)

◆使用方法 ・1日1回洗顔後に塗布します。 ・にきびができやすいところ全体に広めに塗ります。(最初は小範囲から徐々に広げていきます。) ・薬剤を6ヵ所(右額、左額、鼻、右頬、左頬、顎)に点在させた後、眼囲、口唇を除く顔面全体に薄く広げます。 ・塗る量は最大、成人の人差し指の先から第一関節まで(2㎝強)、塗る範囲でこれより狭く始めます。 ・使用後は手を洗ってください。 さらに、アダパレン+過酸化ベンゾイル製剤も販売されています。

 

<アゼライン酸> アゼライン酸は 海外で約30年前から使用されています。 小麦・大麦・ライ麦などの穀類に含まれている天然由来の酸で食品として摂取している成分です。 作用機序: ①毛穴の詰まりを取り除く 古い角質による毛穴の詰まりを改善 ②アクネ菌に対する抗菌 ③抗酸化作用  皮脂の酸化を抑制 ④美白 メラニンの生成を抑える

<ディーアールエックス® AZAクリア®> 15g 1,800円(税抜き) アゼライン酸高濃度配合クリーム

 

 

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AZAクリアはにきびがちな肌の方に着目したスキンケア化粧品です 敏感肌、若年者、妊娠中や授乳中の方も使用が出来ます。無香料、無着色、防腐剤フリーです。 使用方法:朝晩2回、1回パール粒大(直径1cm)の使用で1ヶ月お使い頂けます。 洗顔後化粧水、乳液等使用後塗布(朝はその後、UVケアをしてください。 効果: 開始後1週間ほどのかゆみ、熱感、や激感がありますがすぐに軽減し、1から2ヶ月ほどで効果が出てきます。

B)多汗症の治療

◆病態 多汗症は、手のひらや顔・頭部・脇・足のうらの限局した部位に多量の発汗がみられる疾患。 緊張・不安などのストレスから一時的に交感神経が狂って多汗症になることはない。 交感神経が亢進している状態。

◆有病率 手:5.3% 足:2.7% 脇:5.7%

◆多汗症診断基準 1)最初に症状がでるのが 25 歳以下であること 2)対称性に発汗がみられること 3)睡眠中は発汗が止まっていること 4)1週間に 1回以上多汗のエピソードがあること 5)家族歴がみられること 6)それらによって日常生活に支障をきたすこと

◆掌蹠多汗症の重症度分類 (ピーク時) グレード1 手のひらが濡れるぐらいに発汗するが拳を握っても汗が滴下しない。 グレード2 拳を握ると汗が滴下する状態。 グレード3 手のひらを開いていても汗が滴下します。

◆治療

  • 塩化アルミニウム製剤を局所に塗布する。一日1回(最初の1週間)、その後徐々に減らす、最終的には週1-2回。
  • 自律神経調節剤
  • プロパンテリン臭化物を1時間前に、月一回程度使用。最大一日3回
  • 抗コリン剤

副作用として視覚調節障害,口渇,悪心・嘔吐,嚥下障害,頭痛・頭重感など

  • 漢方薬:

1)顔、頭ー両方のバスト上5cmか、大包(両脇下指5本(6肋間)を手のひらで数分間圧迫、ブラジャーを1ホック位きつくする 2)手ー労宮(手を握りしめた時に中指の先端が当たるところ)を左右の両方を5秒ほど揉む 3)上半身全体―両サイドのへそより上の辺りを圧迫。スカートやパンツのベルトを少し上にあげ、キツめに縛る 4)下半身ー両方の腰:腸骨か大転子(起立で手首の位置)をつねる、親指で圧迫

<塩化アルミニウム製剤>

●作用機序 汗を抑制したい部位に塗布すると、主成分の塩化アルミニウムが汗腺深部で汗腺内の水と反応し、水酸化塩化アルミニウムを産生し、皮膚上層の細胞のケラチンと一緒になって汗腺内に角栓を形成し「フタ」をして、汗の分泌を物理的に抑制します。

 

C)フケ、痒み フケは大きく以下の2種類に分けます。 ① 乾性フケ:脂が少なく肌が乾燥することで頭皮がダメージを受けます。治療はローションタイプの保湿剤で頭皮を保護します。また過剰な刺激性の高いシャンプーは使用を控えます。 漢方も有効です。 ② 脂性フケ:原因は洗髪の不足、睡眠不足、食事バランス、ホルモンバランス、ストレスなどです。予防及び治療としては脂漏性湿疹に準じて以下の治療を行います。 ・ステロイドで炎症を抑えます。1-2週間で減量します。 ・湿性フケは脂漏性皮膚炎の状態と考えられ、抗真菌剤塗布

D)薄毛の治療 ◆薄毛 男性に対しては内服薬としてフィナステリドやデュタステリド、育毛剤として5%ミノキシジル等による治療を行っています。 ◆AGA(男性型脱毛症)とは? 髪の毛はヘアサイクル(休止期→成長期→退行期)があります。 男性ホルモンのテストステロンが、5αリダクターゼにより、DHTに変換され、髪の成長を抑制します。 AGAの人は薄毛の部位でDHTが高濃度に見られます。成長期の短縮することから、髪の毛が成長する前に抜け薄毛となってしまいます。 A)フィナステリド ( 円(税込)) フィナステリドは5αリダクターゼ2型(前頭部や頭頂部の頭皮の毛乳頭細胞に発生)を阻害することで抜け毛が抑制されます。 使用方法:一日1錠(即時と無関係) 投与期間:半年で効果が認められます、服用中止で薄毛が再発します。 副作用:ほとんどありませんが性欲減退(1.8%)勃起機能低下(1.3%)だるさ、吐き気、動悸、眠気、息切れ、発疹、肝機能不全 B)デュタステリド( 円(税込)) デュタステリドは5α還元酵素1型(側頭部と後頭部の毛乳頭細胞に発生)と2型(前頭部や頭頂部の頭皮の毛乳頭細胞に発生)に効果があると言われています。 フィナステリドと比較して、Ⅱ型5αリダクターゼの阻害能力が3倍、 Ⅰ型に対しては100倍も阻害能力が高いといいます。 発毛した毛髪の数を比較した研究では、フィナステリドに比して約1.5倍の効果があったと報告されています。 C)ミノキシジル (男性用5%: 円(1か月分(税込)) 作用:一時的な血管拡張作用があり、毛根への酸素・栄養素の供給率を増やし、毛乳頭細胞や毛母細胞の活性化を促進し、髪の発毛・育毛を促します。 効果:3-4ヶ月で発毛、抜け毛の減少 3人に2人が8ヶ月で毛髪の再生、5人に4人が抜け毛症状が緩やなる 副作用:まれに頭皮のかゆみや湿疹、かゆみ、かぶれ、胸痛、動悸、息切れ、めまい、むくみ、体重増加

E)円形脱毛症 セファランチン 抗アレルギー作用・血流促進作用・免疫機能増強作用・造血機能の改善作用 ②グリチルリチン酸,メチオニン, 免疫調節作用・抗アレルギー作用・抗炎症作用 ③抗ヒスタミン薬 ④カルプロ二ウム 塗布 1日2-3回 ⑤ステロイド外用 全病型(難治の場合)の第1選択肢 A フランカルボン酸モメタゾン[非常に強力]。 炎症による腫れや赤みをおさえ、かゆみや痛みをやわらげます。 B.プロピオン酸クロベタゾール)1群[最強]なステロイドの薬で、炎症をとる強い作用が期待されます。   毛根の深部には薬が到達しないため、効果が弱いと考えられます。皮膚の副作用として皮膚萎縮、毛細血管拡張症、長期投与で全身の副作用として副腎機能低下 ⑥漢方薬

F)保湿剤 保湿剤、ヒルドイド 図は各種保湿剤によるTEWL(皮膚から蒸散する水分量で、高いほどバリア機能が低下しています)の変化を示しています。 保湿効果は、ヘパリン類似物質(赤)>尿素(黄緑)>ワセリン(茶)です。 1) ワセリン、プロペト ワセリンは、皮膚の表面に油性成分の薄い膜を作ります(コーティング)。 白色ワセリンを精製して、純度を高めたものもあります。 2)尿素製剤 角層に作用します。水に結合しやすい天然保湿因子の一種です。 タンパク質分解作用で肥厚した角質を薄くする効果があります。ハンドクリームに配合されています。細かいキズがあるとしみます。 3)ヘパリン類似物質含有製剤 角層の下の肌の奥まで浸透、組織を修復します。肌のバリア機能を回復させます。シミ(特に脂漏性角化症)を薄くする効果があります。ワセリンやグリセリンを含みNMFやセラミドと協働し潤いを作ります。 4)ジメチルイソプロピルアズレン ワセリンベースに赤みの炎症を抑えてくれるアズレン及び保湿剤のラノリンが入ってます。 おむつかぶれ様湿疹に使用します。 塗布部位:顔、手、頭皮、体等全身 適応:乾燥肌、ニキビ、アトピー、蕁麻疹、注射後の皮下出血、しこり、ケロイド、打撲、ホルモンテープ負け予防(テープの30分前に塗布)にも応用されます。 保湿剤の塗り方: 1)保湿剤を点在させます。 2)指先ではなく、手の平を使ってやさしく丁寧に、できるだけ広い範囲に塗ります。 3)体のしわに沿って塗ると、皮膚に広がりやすくなります。 4)軟膏やクリームは、人差し指の先から第一関節まで伸ばした量、ローションタイプの場合は、1円玉大の量が約0.5gでおよそ手の面積2枚分に塗れます。 5)ティッシュが皮膚に付く、または皮膚がテカる程度も使用量の目安になります。

お問い合わせはこちらTEL092-724-5520 ※月1回月曜日を休診日とさせていただいております。
2月5日、3月4日、4月8日
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