高血圧症について
- 疫学
- 高血圧は世界中で非常に一般的な疾患であり、多くの人が影響を受けています。
- 年齢とともに高血圧の発症リスクが増加します。厚生労働省によると、日本の成人の約1割以上が高血圧と診断されています。
- 高血圧は男性と女性の両方に影響を及ぼし、性別間に顕著な差はありません。
- 高血圧は心血管疾患、脳卒中、腎臓病などの重篤な合併症のリスクを高めます。
- 原因
- 高血圧の主な原因は、生活習慣や遺伝的要素に関連しています。
- 高塩分の食事、肥満、運動不足、タバコの喫煙、ストレスなどがリスク要因となります。
- 一部の人にとっては、高血圧の原因が特定できない「原発性高血圧」と呼ばれる状態もあります。
- 高血圧の定義
- 日本高血圧学会の高血圧診断基準です。
- 診察室での収縮期血圧(最大血圧)が140mmHg以上、または拡張期血圧(最小血圧)が90mmHg以上の場合を高血圧と診断します。また自宅で測る家庭血圧の場合は、下表のように診察室よりも低い基準が用いられます。
- 薬物治療
- 高血圧の治療には薬物療法が一般的に使用されます。
- 降圧剤と呼ばれる薬が使用され、血圧を管理するために処方されます。
- 一般的な降圧剤には、カルシウム拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)、利尿薬、ベータ遮断薬、などがあります。
- 7.降圧目標
130/80mmHg未満
- 7.生活指導
- ・健康的な食事を摂取し、塩分摂取を制限(1日6g未満)します。
- ・野菜や果物をしっかり取りましょう。
- ・適度な運動を行い、肥満にならないように(BMI25未満)体重を管理します。
- ・タバコの禁煙や適切なストレス管理も重要です。
- ・アルコール摂取を制限(エタノールで20-30ml/日)
- ・規則的な睡眠を確保します。
- 定期的な血圧の測定と医師の指示に従うことも大切です。