入浴関連頭痛

疫学: 中年女性(50歳前後)

病因: 不明だが、女性ホルモンとの関連?
併存疾患: 片頭痛、緊張型頭痛。
発症と関連が疑われる薬剤: リュープリン、バニレクリン
発症様式: 入浴後10分以内に発症する、雷鳴頭痛*(1分’(~10分)以内にピーク
持続: 1回の発作は10分から6時間以内(30時間)、発作期が数週間から3ヶ月続く

痛み: 爆発、拍動

部位: 両側側頭部、後頭部

入浴以外の誘因: 運動、トイレ、咳、怒り、性行為、歌う
治療:valpratetopiramategabapentineamytriptilinepropranolol 11)などが期間を短縮する可能性あり

AcetaminophenNSAIDsであるindomethacin坐剤( 50mg)の入浴前挿入、sumatriptanの入浴前内服やsumatriptan3mg)皮下注射が急性期治療として報告されている

合併症: 可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS), 可逆性後部白質脳症(PRES), くも膜下出血、 頭蓋内出血

特にRCVSの合併が多くMRAもしくはDSAでの血管攣縮

*雷鳴頭痛とは、突然激しい頭痛が起こる頭痛で、痛みが出てから1分以内に痛みのピークに達する。原因疾患が特定できない一次性と疾患が原因で起こる2次性がある。

入浴関連頭痛はICHD-3に記載されていないが、4.4 一次性雷鳴頭痛に属すると思われる。