大濠パーククリニック監修

ピルの質問箱

低用量ピル

  1. Q.ピルってどんな薬なの?
    A.卵巣から作り出される黄体ホルモンと卵胞ホルモンという2種類の女性ホルモンを科学的に合成した薬です。合成黄体ホルモンを「プロゲストーゲン」、合成卵胞ホルモンを「エストロゲン」といいます。原則として、21日間は女性ホルモンが含まれた実薬を飲み、7日間はホルモンが入ってない偽薬を飲む(休薬期間)、28日のサイクルで服用します。7日の休薬期間中に月経(消退出血)が起こります。
    ※ヤーズのみ偽薬は4日間です。偽薬がない21日型のピル(オーソ、ルナベルLD、ルナベルULD 等)は、休薬期間7日は何も服用しません。
  2. Q.ピルの原料は何ですか?
    A.合成ホルモンと、それを製剤にするための粉(小麦ふすまなど)とでできています。合成ホルモンの原料は、ヤマイモ属属の植物の根です。
  3. Q.どれくらいの人が使用していますか?

    A.色々なデーターはあるが2005年が約3%、2013年で5%(首都圏は8%)位、2016年には15%と言うデーターがあります。2007年の世界ピル普及率は、欧米で30-80%と高く、その理由は、

    1)値段が安い
    2)幼少時から教育がされている
    3)情報が多い(長所・欠点、副作用等)
    4)国によっては薬局で購入できる、です。

  4. Q.何歳から何歳まで使えますか?
    A.世界保健機構(WHO)は生理が始まってから使用可能としています。
    大体10~12歳くらいから、閉経近く50歳までお使い頂けます。ただし、40歳以上では血栓症や発がん性のリスクが上がるため、医師と相談してください。
  5. Q.どこで購入可能ですか?
    A.ピルを扱っている医療機関で購入できます。しかし、出血、嘔気などへの対応やピルの変更、飲み忘れへの対応、血栓症などの重篤な副作用への対応など特殊な知識と経験が必要なことがあるため、産婦人科専門医のいる婦人科を受診することをお勧めします。
  6. Q.不妊症になりませんか?
    A.なりません。むしろ大切な卵胞を排卵させず、とっておけるので将来の妊娠に役立てます。希望すればいつでもピルはやめられます。
  7. Q.毎日同じ時間に服用しないといけないですか?
    A.はい。12時間ずれると不正出血や避妊効果が弱まる可能性があります。
    出来れば、夕食後から寝る前が副作用(嘔気や眠気)を避けやすいです。しかし、お酒をよく飲まれる方は忘れやすいため、寝る前の服用はおすすめしません。慣れるまでは携帯電話のアラーム機能を利用する事をおすすめします。
  8. Q.美肌効果がありますか?
    A.はい。過剰な皮脂分泌が改善され、ニキビができにくくなります。特にマ―ベロンが有効です。
  9. Q.コンドームを使わないで避妊効果はありますか?
    A.勿論ピルだけで高い避妊効果はあります。しかし、残念ながら性病の予防効果はありません。 性病予防にはコンドームを使用ください。
  10. Q.他のクリニックで処方されているピルを続けて処方してもらえますか?
    A.はい。前医での服用情報がわかれば、同じ種類を処方します。
  11. Q.ピルを服用することで太りますか?
    A.いいえ。服用による体重の増加は500g程度というデータがあります。頻度としても体重増加は1%です。しかし、月経痛減少、月経前の調子が良くなる等で食欲が増して体重が増える可能ですがあります。毎日体重計に乗って、増えている場合は食べる量を減らす、運動量を増やすなどで調整しましょう。
  12. Q.男性がピルを飲むとどうなりますか?
    A.胸が大きくなったり、体が丸みを帯びる、髪がしなやかになる、陰茎縮小、睾丸縮小、睾丸痛、体毛恥毛の減少、男性不妊症などになる可能性はあります。
  13. Q.重篤な副作用の1つである血栓症を疑う症状は何ですか?

    A.以下の症状がある場合は、すぐにピルの使用をやめ、医療機関に連絡・受診しましょう。

    ※緊急対応を要する血栓症の主な症状
    下肢の急激な疼痛・腫脹,突然の息切れ,胸痛,激しい頭痛,四肢の脱力・麻痺,構語障害,急性視力障害等
    ※血栓症が疑われる症状
    下肢の疼痛・腫脹・しびれ・発赤・熱感,頭痛,嘔気・嘔吐等

  14. Q.ピルを使用するとがんになりますか?
    A.10年以上長期に使用すると子宮頚がんや乳がんのリスクが少し上がります。一方、 大腸がん、卵巣がん、子宮体がんになるリスクは未使用者より低下します。
  15. Q.保険証は必要ですか?
    A.できれば持参ください。基本的にピルは自由診療ですが、ご相談で生理痛が強い場合など、ルナベルLD、ルナベルULD、ヤーズを処方する場合があります。その際は保険証が必要です。
  16. Q.ピル処方の時に内診はありますか?
    A.いいえ。原則的には行いません。お話をするだけで処方しています。ただし、不正出血、腹痛、帯下異常など婦人科疾患を疑われる場合は患者様と相談し、内診や超音波などの検査を行う事はあります。
  17. Q.低用量ピルの避妊効果は高いですか?
    A.

    はい。理想的な使用(ほぼ同じ時間に服用する)した場合、避妊に失敗して妊娠する妊娠率は0.3%とかなり低いことから避妊効果はかなり高いです。

    参考:他の避妊法による妊娠率は、
    コンドーム2%、ペッサリー:6%
    薬物添加IUD(リング):0.1~0.6%
    リズム法:1~9%
    避妊せず:85%

  18. Q.後発品(ジェネリック)のピルは先発のピル同様に有効ですか?
    A.

    はい。妊娠回避率に差はないようです。ピルの値段は自由診療のため医療機関によってバラバラです。そこで後発品(ジェネリック)の値段が他医療機関の先発品より高いところもあります。

    1)フォボアールはマーベロン
    2)アンジュ、ラベルフィーユ、トライディオールはトリキュラー
    3)ノリニールはシンフェーズの後発品です。

  19. Q.ピル内服中の不正出血がなかなか止まらなく、止めたいんですが?
    A.どうしても止めたい場合、ピルを2シートを使います。子宮内膜活性指数が70以上のもの(マーベロン、オーソ、ルナベルLD、シンフェーズの2相目)を通常にさらにもう1錠加える(計2錠)ことで止めることが可能ですが、主治医に相談下さい。
  20. Q.副作用(吐き気、浮腫み、頭痛など)がひどいです。どうしたら良いですか?
    A.産婦人科専門医にご相談下さい。副作用を軽減するために低用量ピルの種類を変えることもあります。副作用がエストロゲン、プロゲステロン、アンドロゲンのどの作用によるかを考え適切なアドバイスをします。また、吐き気がひどい時は吐き気止め(プリンペラン、ナウゼリン)やビタミンB6を投与する事があります。
  21. Q.ピル内服中ですが、基礎体温がバラバラなのですが?
    A.ピル内服中の基礎体温はグチャグチャして、安定しません。基礎体温測定は意味ありません。
  22. Q.ピルが原因で下痢は起こりますか?

    A.はい、起こる場合があります。嘔吐ほどではありませんが、ピルの副作用で、下痢、便秘、腹痛がおこりえます。軟便ではピルの吸収率に問題ありませんが、水様下痢や下痢を繰り返す場合、ピルの吸収率が効果が低下し、避妊効果が弱まる可能性があります。必要に応じクリニックを受診してください。

    尚、下痢が治まってからピル服用を再開して、最初の7日間は他の避妊方法(ピル)を併用してください。
    また、ピル服用後3時間以内におう吐した場合はすぐに再度ピル1錠服用してください。
    嘔吐が数日続いた場合、おう吐が治まってからピル服用を再開して、最初の7日間は他の避妊方法(ピル)を併用してください。

  23. Q.排卵日の調子が悪いのですが、治療法はありますか?
    A.排卵期には、自律神経のバランスが乱れることによってさまざまな他の体調の不調を訴える方が多くみられます。症状としては、
    頭痛、肩こり、めまい、嘔気、眠気、倦怠感、抑うつ、イライラ、おりものの変化、腹痛(排卵痛)、排卵出血、下痢、胸が張る、唾液が粘る、食欲増進、トイレが近いなどです。
    治療法として、MgやCaのサプリメント、バナナや大豆製品を多くとる、体を温める、ストレッチや自分なりのリラックス方法を実践してみて下さい。低用量ピルを服用し排卵を抑制すのも一つです。
    また、排卵日に頭痛がある方は、片頭痛の可能性が高いので、頭痛外来を受診されて下さい。
  24. Q.ステロイドホルモンを治療で服用してます。低用量ピルは使えませんか?
    A.いいえ、多くの例で使用可能です。
    低用量ピルは副腎皮質ホルモン(プレドニゾロン・プレドニン・ステロイドホルモン等)の代謝を抑えると考えられており、ステロイドの作用が強まる可能性が報告されています。しかし、少量の副腎皮質ホルモンの使用であればあまり影響は出ないと言われています。
    大部分のケースで使用可能ですが、使用している容量、期間、症状により使用しない方がよい場合もあり得ます。詳細は主治医の先生と相談されてください。
  25. Q.ピル服用時にビタミンCを併用していいですか?
    A.併用しない方がよいと思われます。
    ビタミンCは、ピルの成分の 合成エストロゲンと反応し、その作用を増強するため、血栓症のリスクが高まる可能性があると言われています。 1000㎎/日以上はかなりリスクが高いので、できればビタミンC併用は避けた方がよいでしょう。
  26. Q.低用量ピルを使って生理日を移動したいのですが?

    A.以下のようにピルの種類によって違いますが、避妊を継続して移動可能です。

    1) 実薬(休薬を除く)が1色の、一相性ピルを使用:
    早めたい分だけ最後から錠剤を減らします(最大6錠まで減らせる)。
    最後の錠剤服用後8日目に次のシートを飲み始めます。

    2) 実薬が3色の3相性ピルを使用:
    早めたい日数分削除して(最大6錠まで減らせる)飲み始めます。
    最後の錠剤服用後8日目に次のシートを飲み始めます。

    すでに飲み始めている場合は、最後から早めたい日数分削除します。
    最後の錠剤服用後8日目に次のシートを飲み始めます。

  27. Q.ピル飲み忘れて緊急避妊ピル服用後、ピルの再開は?

    A.低用量ピルの飲み忘れで、緊急避妊ピルを使用した場合には、緊急避妊ピル服用後12時間以内に低用量ピルを再開するように勧められています。

  28. Q.分娩後のピル開始時期?

    A.産後の排卵再開は、非授乳婦で最短25日。授乳婦で73日と早いため産後の避妊は重要である。妊娠産褥期の血栓症(VTE)発症の危険度(OR)は、非妊娠時を1とすると,妊娠後期に8.8、産褥1~6週に84.0と高いが、その後産褥7週~3か月に8.9と低下する。そこでピル開始時期は非授乳婦は,他にVTEの危険因子が無い場合は産後21日以降に、他にVTEの危険因子が有る場合は産後42日以降。授乳婦は、産後6 か月以降に服用を開始する。

  29. Q.ピル服用中で下痢をしました。避妊効果は大丈夫でしょうか?

    A.下痢が一回だけなら大丈夫です。避妊効果はあります。しかし複数回数日続くようなら、下痢の期間中とその後7日間はコンドーム等他の避妊方法を併用してください。

  30. Q.ピルと頭痛との関係は?

    A.低用量あるいは超低用量ピルの副作用で最も多く認められる副作用が頭痛です。
    ピルの使用によって前兆のない片頭痛は24.1-34.8%の悪化、前兆のある片頭痛は18.6-69.2%の症状の悪化を見せるという研究結果もあります。
    主にエストロゲンの作用によるものですが、他にも入っているプロゲステロン活性やアンドロゲン活性により出現する副作用も多様です。各ピルに含まれるホルモン量(活性)に注目し、副作用が起こった場合は対応します。

  31. Q.ピルは28錠と21錠がありますが、違いは?

    A.28錠タイプには、7錠の偽薬(プラセボと言い女性ホルモンは含まれません)が付いています。偽薬は毎日服用習慣をつける為と、休薬期間空けの飲み忘れを防ぐために色を変えてます。生理に関係なく、面倒でも毎日飲みます。

    一方、21錠タイプは偽薬がない分シートの大きさがコンパクトなピルもあります。価格に違いはありません。
    ※保険適用のルナベルLD 及びULDは21錠しかありません。

  32. Q.排卵日の不調に低用量ピルは有効ですか?

    A.はい、有効です。排卵期には、自律神経のバランスが乱れることによって頭痛、めまい、嘔気、倦怠感、抑うつ、イライラ、などを起こす人には、MgやCaのサプリメント、バナナや大豆製品を多くとる、体を温める、ストレッチの他、低容量ピルを服用し排卵を抑制すのも一つです。

  33. Q.海外でピルを使用する場合の服用時間は?

    A.基本的に日本時間を守り、現地時間に置き換える。

    例:日本時間朝9時服用の場合、ヨーロッパでは夜24時服用
    国によってはサマータイムを導入する場合はそれも考慮
    ・サマータイム 欧州は3月下旬から10月下旬
    米国は3月第2日曜日から11月第1日曜日
    ハワイはサマータイムなし

  34. Q.ピル服用初日で言う生理初日とは?

    A.生理初日は「生理が始まってから24時間以内」です。ピル服用は生理開始24時間以内であればその時点から避妊効果があります。一気に出血を見て生理が始まらない場合はどうでしょう。
    ※︎茶褐色の出血やおりもので始まり生理かどうか判断が困難で数日してピル服用を開始した場合、生理初日から2週間はコンドームなどで避妊ください。

  35. Q.ピルはどこに保管しますか?

    A.高温・多湿・強い光に長時間を避けて保管してください(室温で、直射日光を避けて下さい)子供の手の届かない場所に保管します。

  36. Q.授乳中ですがピルは服用できますか?

    A.いいえ、できません。母乳中にピルの成分が検出されることが報告されています。ピルは母乳の量や質を低下させることがあります。

  37. Q.嘔吐・下痢があった場合の対処法は?

    A.1.OC服用後2時間以内に嘔吐・下痢した女性は,速やかに再度服用する。
    2.24時間以上続く嘔吐または重度の下痢が続いている場合は,一旦 OC 服用を中止し,回 復後の対処は, OC の飲み忘れに関する指導(CQ6)に準ずる。

  38. Q.甲状腺治療薬と低用量ピルは同時に使用できますか?

    A.はい、一般的には問題ないと思われます。
    チラージン(levothyroxine)使用は、ほとんど問題ないと思われます。しかし、ピルがチラージンの効果を若干弱める可能性があると言われています。そこでとビルとチラージンを同時に内服するのは避けて、時間帯を変えるのをおすすめします。また、メルカゾール(Methimazole)使用は問題ないと思います。

  39. Q.ピル服用中に抗生剤(抗菌剤)は使えますか?

    A.はい。セフェム系ではまず、問題ないと思いますが、ペニシリン系,テトラサイクリン系ではピルの効果が落ちる可能性があるとの報告があります。使用に際しては、医療機関に相談下さい。

  40. Q.ピル使用時にとアセトアミノフェンは使えますか?

    A.いいえ。ピル(OC)とアセトアミノフェンの併用は
    1)OCの作用を強める
    2)アセトアミノフェンの作用を弱める
    3)OCで起こった頭痛を悪化させる
    よってOC使用中はアセトアミノフェンは使わず、ブルフェンやロキソプロフェンなどのNSAIs使用が望まれます。

緊急避妊ピル

  1. Q.妊娠しなかった(妊娠を回避できたか)はどうやってわかりますか?
    A.通常服用後1~2週間で生理様の出血(3~7日続く)があれば妊娠は回避できたと判断してください。しかし服用後数日で次の生理が来ることもあります。もし服用後3週間たっても出血がなければ妊娠の可能性があります。尿での妊娠検査(クリニックや薬局で検査薬購入可能)を行ってください。
  2. Q.緊急避妊ピルが使用できない病気はありますか?
    A. 肝機能障害や、クローン病なの腸疾患を持たれる方は使わない方がよいと思われます。また家族に血栓症のいる方、卵管炎や子宮外妊娠の既往のある方は避けたほうがよいと思われます。その他はあまり問題がないようです。
  3. Q.緊急避妊ピルと一緒の服用を避けた方がよい薬はありますか?

    A.はい、以下の薬は緊急避妊ピルの効果を弱める可能性があり、併用は避けた方がよいです。

    ・抗結核剤(リファブチン、リファンピシン)、抗真菌剤(グリセオフルビン)
    ・抗HIV薬(リトナビル)
    ・抗てんかん薬(フェノバルビタール、フェニトイン、プリミドン、カルママゼピン)
    ・ハーブ(セントジョーンズワース)

  4. Q.緊急避妊ピルは72時間超えて使用しても有効ですか?
    A.はい、120時間以内でも妊娠阻止率63%程度あり、ある程度は有効です。
    ※72時間以内なら妊娠阻止率81%
  5. Q.緊急避妊ピルは性交後できるだけ早く服用した方が有効ですか?

    A.はい、以下のように特に性交後12時間以内なら妊娠確率は0.5%と低く、早く服用するほど有効です。

    ・性交後12時間以内の妊娠阻止率98%、妊娠確率は0.5%程度
    ・24時間以内の妊娠阻止率95%、妊娠確率は1.5%程度
    ・72時間以内で妊娠阻止率82% 妊娠確率4.1%程度
    ・120時間以内でも妊娠阻止率63%程度

  6. Q.レボノルゲストレルの他に緊急避妊ピルはありますか?

    A.以前ヤッペ法という、中容量ピルを使う施設がありましたが、妊娠回避率が低く、副作用が多いことから、5年前にレボノルゲストレルが発売されてからは、こちらを扱っている施設が大部分です。しかし、世界ではレボノルゲストレル以外で160種類を越える緊急避妊薬が販売されています。

    その大部分はレボノルゲストレルと同じプロゲスチンが成分ですが、
    1) ミフェブリトン:レボノルゲストレルルチコイド作用と抗アンドロゲン作用を有する
    2) 酢酸ウリプリスタル:選択的黄体ホルモン受容体調節剤
    も販売されてます。

  7. Q.緊急避妊のヤッペ法は有効ですか?

    A.ヤッペ法:ノルゲストレル、エチニルエストラジオールを2錠内服後12時間後に再度2錠内服するやり方で、レボノルゲストレル発売される前に行われていましたが、レボノルゲストレルに比して妊娠阻止率が低く、嘔気などの副作用があらわれる確率が高いため当院では扱っていません。

      妊娠率(Lancet1998より) 妊娠阻止率(Lancet1998より) 副作用が出ない確率
    レボノルゲストレル 1.1% 85%  93.3%
    ヤッペ法 3.2% 57%  40.1%

    なお、レボノルゲストレルは医薬品副作用被害救済制度※の適応ですが、ヤッペ法(ノルゲストレル、エチニルエストラジオール)は適応になりません。

    ※医薬品は正しく使っていても、副作用の発生を防げない場合があります。そこで、医薬品(病院・診療所で処方されたものの他、薬局等で購入したものも含みます)を適正に使用したにもかかわらず、その副作用により入院治療が必要になるほどの重篤な健康被害が生じた場合に、医療費や年金などの給付を行う公的な制度が、医薬品副作用被害救済制度です。

  8. Q.緊急避妊ピルを服用後妊娠した場合、胎児への影響はありますか?
    A.胎児には影響がないとの報告がなされています。
  9. Q.緊急避妊ピルは授乳中でも使用できますか?
    A.はい。授乳中でも使えます。ただし、乳汁に移行するため、緊急避妊ピル服用後8時間は授乳を控えてください。その後授乳しても問題ありません。
  10. Q.太っていると緊急避妊ピルの効果が悪くなりますか?

    A.効果は体重に関係ないようです。

    海外で、体重やBMIが高くなると緊急避妊ピルの効果が下がるという報告が少数見られますが限定的で、一般的には体重やBMIで違いはないようです。

  11. Q.緊急避妊ピル内服後初めて見る出血は通常と同じくらいの期間続来ますか?

    A.はい。約90%の人が通常と同じ期間(日数)7の出血を見ます。

  12. Q.ステロイドホルモンを常用してます。緊急避妊ピルは使用できますか?

    A.はい。緊急避妊ピルで使用できない場合妊娠と不正出血があるときだけです。他の内服薬等で禁忌はないので、ステロイド使用でも問題はないと思われます。

  13. Q.緊急避妊ピル(EC)内服後、何日後に出血をみますか?

    A.排卵前にEC内服→予定月経日の3-5日前に出血
    排卵後にEC内服→予定月経日かやや遅れて出血
    する可能性が高いですが、21日以上たっても出血しない場合は、妊娠の可能性があります。必ずオシッコでの妊娠反応を確認してください。

  14. Q.低用量ピル(OC)の飲み忘れで、緊急避妊ピル(EC)を使用した場合には、OCはいつから再開するんですか?

    A.EC服用後 12 時間以内にOCを再開するように勧められています。

  15. Q.緊急避妊ピル(EC)服用数日後もう1回ECを使用できますか?

    A.はい。可能です。
    妊娠を回避するために1月経周期中に2回以上ECを使用することが可能です。既に妊娠していた場合、反復投与によって流産が誘発されることありません。EC 投与後 12 時間以内の 無防備な性交渉 については新たな EC投与の必要はありません。

  16. Q.緊急避妊ピル服用後の性行為は効果に影響を及ぼしますか?

    A.はい、服用後生理用出血がみられるまで控えて頂いた方良いです。
    2002年のLancetの文献によると緊急避妊ピル服用後性行為が行われない場合の薬の有効性は、有効率98.6% 妊娠回避率83%に比して、性行為が行われた場合の薬の有効性は、有効率96.9% 妊娠回避率64%と明らかに低下します。よって、避妊具使用の有無にかかわらず、緊急避妊ピル服用後は次回月経様出血がみられるまでは性行為は控えて頂いた方がよいでしょう。
    緊急避妊ピルで排卵予定日が遅れ、受精する可能性が出てきます。

  17. Q.予定排卵日から離れた生理3日目や生理が始まって32日でまだ次の生理が来ない時期でも緊急避妊ピルは使用すべきでしょうか?

    A.はい。
    妊娠可能期間(fertile period)は排卵日及びその5日前の6日間と言われていますが、排卵は早くも8日目に、そして月経周期の60日目にも起こったという報告があります。また、生理2日目から30日目まで妊娠したという報告もあります。よって生理2日目から次回生理が来てなければそれまでに、妊娠を望まない場合は使用することを検討してください。

  18. Q.緊急避妊ピルの服用で不妊になったり、身体に影響はでますか?

    A.EC服用後不妊になったり、身体的影響はないと言われています。世界的に緊急避妊・ピルの服用経験があるから不妊になる、ということは報告されていません。ホルモン的効果は48時間くらいしかなく長期にホルモンが身体に影響を及ぼしません。

  19. Q. 緊急避妊ピル使用後、炭酸ドリンクを飲んでよいでしょうか?

    A.はい、問題ありません。

  20. Q. 緊急避妊でのノルゲストレル、エチニルエストラジオール1回服用後の対応は?

    A.他院で緊急避妊ピルとしてノルゲストレル、エチニルエストラジオールを1回服用した。・吐き気がひどく2回目(12時間後)のノルゲストレル、エチニルエストラジオール服用をしたくない・2回目のノルゲストレル、エチニルエストラジオールを無くしてしまった。このような場合早急にレボノルゲストレル(厚生労働省が唯一認可した緊急避妊ピル)を1錠服用してください。

  21. Q. 緊急避妊ピルは肥満だと効果が落ちますか?

    A.BMIが30以上の肥満女性の場合、妊娠する確率が3倍高くなると言う報告がありますが、差がないという報告もあります。

  22. Q. 緊急避妊ピルは食前食後関係なく服用可能でしょうか?

    A.食事との関係はありません。性交後72時間以内それもできるだけ早期に服用ください。

  23. Q. 緊急避妊薬と低用量ピルは同時に処方できますか?

    A.はい、同時処方可能です。まず、緊急避妊薬の説明、服用後、今後の避妊方法に関して説明します。低用量ピル希望者には種類を決めて、服用方法、副作用、飲み忘れ等を説明し、ピルを処方します。

  24. Q. 緊急避妊ピル服用で血栓症を起こす可能性はありますか?

    A.ほとんどないと思われます。ピルによっておこる重篤な副作用の一つは血栓症(心筋梗塞、脳梗塞、下肢静脈血栓症)ですが、血栓症の原因はエストロゲンです。レボノルゲストレルにはエストロゲンが含まれておらず、プロゲステロンのみからなります。なお、ヤッペ法で使用するプラノバールは低用量ピルの前の世代の中用量ピルと言い、多めのエストロゲンが含まれており、1回に4錠と大量に服用するため、血栓症をおかすのリスクはかなり高くなります。

  25. Q. 緊急避妊ピル服用後に飲酒しても良いですか?

    A.はい、飲酒が緊急避妊ピルの効果に影響は及ぼしません。しかし、飲酒が正常な決断に影響を及ぼす可能性があるため、当日の深酒は避けた方がよいでしょう。

  26. Q. 緊急避妊ピルは何回も使えますか?

    A.はい、緊急避妊ピルを数回使用する事で健康を害することはないと考えられています。しかし、一般には、頻回に使うものでなく、避妊効果が高い低用量ピルを使うなど他の有効な避妊方法を検討してください。

  27. Q. 緊急避妊ピル使用で児の先天異常のリスクが増えますか?

    A.いいえ。多数の研究がリスクは増えないと報告されています。

  28. Q. 緊急避妊ピル使用で子宮外妊娠のリスクが増えますか?

    A.いいえ。リスクが増える証明はされていません。

  29. Q. 緊急避難薬で吐き気はよく起こりますか?

    A.いいえ。
    緊急避妊薬の作用で最も多く見られるのは吐き気ですが5%程度です(低用量ピルでは約20%見られます)。その他、めまい、倦怠感、頭痛、胸の張り、不正出血、下腹部痛などかみられますが、48時間で収まります。

  30. Q. 緊急避妊薬使用前後に市販の風邪薬は飲めますか?

    A.はい。
    通常、病院の処方薬や市販薬の風邪薬、抗アレルギー剤、抗生物質、鎮咳去痰剤、鎮痛剤を緊急避妊薬と一緒に服用しても問題ありません。

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