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頭痛

 福岡の頭痛外来 ­

福岡市で頭痛の診療を始めて11年間 7,776人 (頭痛外来初診者数)の 内訳です。 期間(2011.8.202022.11.30 

5.385人  片頭痛(69%)、1,829  緊張型頭痛(24%)  151    群発頭痛(1.9%)    90    後頭神経痛(1.1%)    39    労作性頭痛(0.5%) 

278    その他(脳腫瘍、髄膜炎、副鼻腔炎等)(3.6%) 

 複数病名がある場合、主病名にしています。

他院でお困りの頭痛 や 小児、妊娠、授乳中 などの特殊な頭痛も対応しています。産婦人科専門医の資格も持つ医師が対応します。

 頭痛の分類 

1)一次性頭痛

A.片頭痛

B.緊張型頭痛

C.群発頭痛

D.労作性頭痛 

E,貨幣状頭痛

F.一次性咳嗽性頭痛

G.後頭神経痛

2)二次性頭痛

薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)(MOH) 

頭部神経痛および中枢性顔面痛(後頭神経痛、三叉神経痛、帯状疱疹等)

副鼻腔炎

低髄液圧性頭痛 、

くも膜下出血、脳腫瘍、脳梗塞、髄膜炎、などに分類されます。

国際頭痛分類第3版(ICHD-3)日本語版

より引用、一部省略

第52回日本頭痛学会総会が2023年12月1,2日に行われました。

 

 検査方法 

①詳細な問診

②検査(採血、レントゲン等、CT検査、起床時の頭痛は睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性があります。検査をお勧めします。)

③診察、診断

④頭痛ダイアリー、服薬指導、生活指導(飲食物(良い食品 ・ カフェインを多く含む飲物など悪い食品)、頭痛体操指導、睡眠

 片頭痛 

片頭痛発作は誘発因子をきっかけに通常4~72時間続き、片側の拍動性頭痛が特徴です。しかい、非拍動性の片頭痛、両側性の片頭痛もあります。 頭痛のために日常生活に支障をきたします。また、階段の昇降など日常的な動作によって頭痛が増強することも特徴です。吐き気や嘔吐を伴うことが多く、頭痛発作中は感覚過敏となって、ふだんは気にならないような光、音、臭いを不快と感じる方が多いようです。 日本では成人の8.4%(女性の13%、男性は3%)、約840万人が片頭痛にかかっていると報告されています。 片頭痛の原因はわかっていませんが、には主に血管(セロトニン)説と三叉神経血管説との2つの説が有力です。

予兆(Prodrome)  ⒛%の人に見られます。 片頭痛の前に起る体調の変化で、あくび、イライラ、気分高揚感、空腹感、体のむくみ、甘いものが食べたくなる、等が片頭痛発作の24時間前から徐々に発生します。

前兆(Aura)  20%の人に見られます。 前兆のうち最も多いのが、「閃輝暗点」といわれ視界にチカチカした光(「閃輝」)が現れ、これがジグザグに拡大していくにつれ、元のところは見えにくくなります(「暗点」)。 普通20~30分続き、その後60分以内に頭痛が起こります。頭痛を伴わない閃輝暗点もあります。

随伴症状 頭痛に伴ってみられる症状です。 悪心・嘔吐、下痢、悪寒、発熱肩こりや首こり、めまいやふらつき、光・音・におい敏感などです。

片頭痛の誘発因子

片頭痛の誘発因子 頭痛を引き起こすものに以下の誘因因子があります。 これらを避けることは頭痛の予防になります。

(1)女性ホルモン :月経前・月経開始後数日、排卵期、ピルで悪化、妊娠で軽減、閉経期には軽減、

(2)ストレス:緊張時増悪、解放時 も悪化(週末悪化)

(3)環境 :低気圧、快晴、雨、梅雨、寒さ、 人ごみ物理的刺激(光、音、におい)

(4)睡眠 :寝不足あるいは寝過ぎ

(5)運動 :水泳、ランニング、セックス (6)食品 :カフェインが多いコーヒー、紅茶やコーラ、アルコール(赤ワイン)、チーズチョコレート、サラミ、ソーセージ、グルタミン酸を多く含む中華料理、サラダ菜、ほうれん草、ごぼう、マッシュルーム、のり(焼き)、乳製品(チーズ)

(7)食事: 不規則な食事(食べない、遅い、空腹など)

(8)薬: 降圧剤、二卜ログリセリン等

 治療薬 

予防薬投与  種類と作用機序

②適切なトリプタン製剤鎮痛剤吐き気止め、漢方薬の投与

③現在服用している鎮痛剤等の中止

④生活指導

⑤注射(トリガーポイント)   

<慢性頭痛に予防薬>
月に2回以上の片頭痛がある方は、以下の予防薬を3ヶ月程度使うことで頭痛の回数を減らすことができます。
①抗てんかん薬(デパケン、リボトリール、トピナ等) 通常、細胞内はマイナスの電荷を帯びています。ここに神経興奮のシグナルが来ると、Naが細胞内へ流入し、細胞内はプラスの電荷へと転換します(脱分極)。一方、抑制性のシグナルのClの流入によってなかなか脱分極が起こらず、神経興奮が起こりにくくなります。頭痛がおきにくくなります。また、片頭痛の前兆である閃輝暗点を脳細胞の安定化をはかる作用で減少させます。
②三環系抗うつ薬(トリプタノールなど) 5-HT受容体遮断作用と、ノルアドレナリンとセロトニンの取りこみを阻害します。
③β遮断薬(インデラルなど)  βアドレナリン受容体を遮断して、血管拡張を阻害したり、セロトニン放出抑制することで効果を発すると考えられています。
④Ca拮抗薬(ミグシス、テラナス、ワソランなど) 血管の平滑筋にあるカルシウムチャネルの機能を拮抗(阻害)し、血管収縮抑制したり、5-HT受容体遮断作用によりセロトニンの異常放出を抑制します。
⑤選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI) (パキシル、ルボックス、デプロメール等) セロトニンの再取り込みを選択的に阻害します。
⑥抗セロトニン薬 (ペリアクチン、ミグリステンなど) セロトニン(5-HT2)受容体を阻害し、セロトニン放出を抑え、血管の拡張を抑えます。 
⑦アンギオテンシン変換酵素( ACE )阻害薬,アンギオテンシン受容体遮断薬( ARB ) 脳血管に生じるNO(一酸化窒素)の合成阻害作用が考えられる。
⑧ロイコトリエン受容体阻害薬(キプレス、シングレア、オノンなど)
<Q&A>
 ①バルプロ酸は片頭痛の予防に有効か? →1カ月あたりの発作回数、頭痛の程度、持続時間を軽減させることが期待できる.バルプロ酸ナトリウム400mg/日を8週間内服で、頭痛発作頻度が月5.4回から4.0回に,頭痛強度がvisual analog scale (VAS) 7.7から5.8に,頭痛持続時間が21.3時間から12.3時間に減少という報告があります。
②バルプロ酸はどのような片頭痛患者に投与するのか? →1月に2回以上の頭痛発作、日常生活の支障がある場合、急性期治療薬が禁忌か無効あるいは乱用がある場合、永続的な神経障害をきたすおそれのある特殊例
③バルプロ酸の予防療法の目的は? →
① 発作頻度、重症度と頭痛持続時間の軽減
② 急性期治療の反応改善
③ 生活機能向上と、生活への支障の軽減にある。
④片頭痛治療に用いるバルプロ酸の用量はどの程度か? →400~600mg/日の内服が勧められているが、200mg/日でも有効。
⑤副作用は? →少ないが、傾眠,浮動性めまい高アンモニア血症,肝機能障害,クレアチンホスホキナーゼ増加,貧血 ※妊娠中,および妊娠中の可能性のある女性には原則禁忌とする.
⑥服用時期? 寝る前
⑦片頭痛治療におけるバルプロ酸血中濃度測定にはどのような意義があるのか? →血中濃度は21-50 μg/mlが至適と考えられ,血中濃度を50μg/ml以上に上げても効果は乏しいため。 ※120μg/mlを超えてくると,血液凝固障害,傾眠,振戦,鎮静,攻撃性,高アンモニア血症,高血糖などが出現する.
⑧バルプロ酸は小児片頭痛の予防に有効でかつ安全か?
①生活支障度が高く(回数は多くはないが毎回嘔吐を伴う、寝こんでしまうなどの強い頭痛、 回数が多い(月に10日以上鎮痛薬を必要とする))
②他の薬剤が無効の場合、③脳波上にてんかん波がある片頭痛(あるいはてんかん関連頭痛)に限定し、かつ慎重に行うことが勧められる。 

 緊張型頭痛   

日本には2500万人以上いると言。片頭痛ほど痛みがひどくなく、痛みがあっても勉強や仕事が可能だからです。 発症後数日以内に来る人から数ヶ月持続して来る人まで様々です。 また、片頭痛と緊張型頭痛が混在する混合型頭痛の方もおられます。片頭痛の予兆で70%以上肩こりがあるため、鑑別が必要です。また、後頭神経痛で来院される方も多くいられますが緊張型頭痛を併発されている方が多いようです。 更年期障害か?と来られる御婦人方も多いです。女性ホルモンが低下することで片頭痛が悪化したり、ストレスが増える環境から緊張型頭痛が増えます。プラセンタの注射はどちらにもかなり即効性があり改善が見られます。

 群発頭痛 

群発頭痛の発症年齢は通常20-40歳 代です。 男性に多い傾向があります。群発頭痛の有病率は10万人あたり56-401人程度(0.05〜0.4%)です。 片側の目の奥に激しい痛みが年に年に1~2回、1~2か月間は毎日のようにしかも明け方の決まった時間に1-2時間激しく起こる。じっとしていられず動き回る。 涙が出たり目の充血、鼻水を伴う。 群発頭痛の期間中はアルコールをのむと、必ず群発頭痛が誘発されます。

労作性頭痛 

何らかの運動で発症するもので以下のような原因で数十分から数時間持続する激しい痛みがあります。肉体運動(重量挙げ、空手、ボクシング、水泳、ランニング)、排便、性行為が原因で、5分から24時間持続する両側、拍動性疼痛、全体から側頭部の頭痛で、時に嘔気あり。体動、咳、暑さ、寒さ、高地で悪化します。
機序:頭蓋内圧の亢進
検査:CT等でくも膜下出血の鑑別
治療法:運動前の準備体操やインデラル投与、ロキソニンなどの鎮痛薬、頭冷やす。

貨幣状頭痛 

頭皮の小領域に持続時間が極めて多様なしばしば慢性となる痛み
頭皮に1)くっきりとした輪郭で2)大きさと形が一定3)円形または楕円形の3)直径が1から6センチメートルの痛みの領域があり、持続性あるいは間欠的な痛みがある。複数あるいは多巣性に存在している。
痛みは軽度から中等度(重度)
発作は数秒、数分、数時間、あるいは数日で、痛みの持続時間は75%が慢性で、3ヶ月以上もありうる。局所の感覚鈍麻、異常感覚、錯感覚、マロディニアあるいは圧痛などが見られる。若干40-50歳代の女性に多く、三叉神経終末枝の限局性神経痛と考えられています。
治療:特異的な薬剤なし。
インドメタシン(25mg×2回/日)その他の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS),ラモトリジン、ガバペンチン(900-1800mg)、カルバマゼピンなどの抗てんかん薬や抗うつ薬(アミトリプチリン)などが試みられています。

一次性咳嗽性頭痛 

咳嗽によって誘発され、約1分(数秒から数分から2時間)持続する両側性(後頭部)の痛みで、主に40歳以上の男性に起こります。

咳をするとアセチルコリンが分泌し血管が拡張し頭痛が起こると考えられています。

悪心、嘔吐、めまいや睡眠障害を2/3に伴います。

咳以外にも、くしゃみ、いきみ、ヴァルサルヴァ手技、大笑いなどによっても頭痛が起こります。

治療にはNSAIDS(50-200㎎/日)が有効です。

咳嗽性頭痛の60%は1次性ですが、40%は2次性で小脳扁桃が下に落ち込むアーノルド・キアリ奇形I型(小脳や脳幹を伴う)、溶連菌感染症、髄膜炎、硬膜下出血、脳動脈瘤、副鼻腔炎や低髄液圧症候群に随伴して起こります。

頭神経痛 

後頭神経痛の多くは大後頭神経から後頭部の頭皮を走行する知覚神経の痛みです。 急に、首のつけ根から後頭部が「キリキリ」と痛み、頭のてっぺんや耳の上や後ろにかけて痛みが走る事もあります。 間隔は数秒から数時間、一度痛み出すと数日から数週間継続します。 ひどい時には、入浴時シャンプーをする時や頭皮を指やヘアブラシで触っただけで、激痛を感じることもあります。大後頭神経は外後頭隆起の外側2.5cm小後頭神経はさらにその外側2.5cmから出ており、これらの神経の出口を圧迫して痛みが増強すれば診断がつきます。

 副鼻腔炎 

副鼻腔の粘膜に炎症が起こると周りの神経や血管を圧迫し、痛みを感じ始めます。 副鼻腔と最も深く関連するのは三叉神経で、痛む場所から炎症部位も推測出来ます。脳腫瘍などとの鑑別や副鼻腔炎の診断にCT検査は有効です。大濠パーククリニックでは16列マルチスライスCTで約2分と短時間に検査を行っています。

以下は、【副鼻腔の部位】と関連する痛みの部位です。

【前頭洞】前額部 【 篩骨洞】眼痛、鼻腔上方    【上顎洞】頬部や臼歯 【蝶形骨洞】顔面(こめかみ,頬部後方 、  鼻根部から,眼 周囲,上顎,上顎歯,さらには下顎と下顎歯,頬骨下方 から耳まで)から後頭部、 重症例では頸部,肩,胸部,腋窩,腕まで広がる。

薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)(MOH) 

  • 症状

    慢性頭痛という表現は、国際頭痛学会の大分類13項目には含まれていません。頭痛発作繰り返され慢性的に続く状態の事です。大きく分けて以下の4つが当てはまります。

    ①慢性片頭痛
    月に15日以上片頭痛がある状態が3カ月以上持続する。

    ②慢性緊張型頭痛
    1ヵ月に15日以上(年間180日以上)の頻度生じる。

    ③慢性群発頭痛
    1年以上頭痛発作を繰り返し、完解期間が年に1ヶ月未満。

    ④薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛、MOH)
    1ヵ月に15日以上あり、3ヵ月を超えてトリプタンなら1ヵ月に10日以上、鎮痛剤なら1ヵ月に15日以上乱用薬物を乱用している。

  • 慢性頭痛が起こる危険因子

    ①遺伝
    母親が慢性頭痛、胎児期における母親の飲酒や喫煙習慣。

    ②以下の疾患が共存する
    いびきや睡眠時無呼吸症候群
    顎関節症
    精神疾患(うつ病、不安神経症等)
    肥満

    ③外的要因
    カフェインの過多摂取
    頭部外傷
    鎮痛剤の過多使用

  • 治療

    1.原因薬剤(鎮痛剤やトリプタン製剤)の中止
    2.新たなトリプタンの使用
    3.予防薬の投与

    1) 抗てんかん薬
    2) 三環系抗うつ薬
    3) β遮断薬
    4) Ca拮抗薬
    5) 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)
    6) 抗セロトニン薬
    7) アンギオテンシン変換酵素( ACE )阻害薬、アンギオテンシンⅡ受容体遮断薬( ARB )
    8) ロイコトリエン受容体阻害薬

三叉神経痛・後頭神経痛等|福岡の頭痛お役立ち情報 (ohori-pc.jp)

  • 三叉神経痛

    ■疫学

    女性では5.0~20.2/10万人。男女比は1:2といわれ女性に多く、発症年齢は50歳代以降が多い。

    ■症状

    突然片側の顔面に激しく短いい数秒から2分)痛みが生じる、1日から2か月(平均2週間)で消失します。

    ■誘発因子

    歯磨きや洗顔、ひげそり、喫煙、食事、会話、風が当たる、特定の場所(顔、唇、下などのトリガーポイント)を触れたときなどのわずかな刺激。

    ■原因

    三叉神経が周囲の血管に圧迫されるため

    ■治療

    ・カルバマゼピン
    初回投与量100mg/dayを1日2回分服または就寝前投与より開始し,2~3日ごとに100mgずつ増量
    フェニトイン100mg/day分2または分1就寝前から開始し,数日ごとに100mgずつ増量
    バルプロ酸200~400mg/dayを1日2回分割投与から開始する.数日ごとに200mg程度ずつ増量.通常維持量は400~600mg/day

    ・漢方薬

  • 詳しくはこちら

    ■症状

    後頭神経痛の多くは大後頭神経(頚椎2(C2)、頚椎3番(C3)から後頭部の頭皮を走行する知覚神経)の痛みです。急に、首のつけ根から後頭部が「キリキリ」と痛み、頭のてっぺんや耳の上や後ろにかけて痛みが走る事もあります。左右いずれかのこともありますが、後頭部全体が痛くなることもあります。間隔は数秒から数時間、一度痛み出すと数日から数週間継続します。ひどい時には、入浴時シャンプーをする時や頭皮を指やヘアブラシで触っただけで、激痛を感じることもあります。片頭痛と違い脈拍と一致しないのが特徴です。後頭部を支配する神経は大後頭神経以外に以下の2つがあり、いずれも 頸神経叢から出ています。小後頭神経は、側頭部で耳の後ろへ走行しており、耳の横か上に痛みがあれば小後頭神経痛です。大耳介神経は、耳の後の付近を支配しており、耳の後ろが痛む場合も後頭神経痛とみなされます。大後頭神経は外後頭隆起(後ろの骨の出っ張り)の外側2.5cm、(天柱のツボ)小後頭神経はさらにその外側2.5cm(風池のツボ)から出ており、これらの神経の出口を圧迫して痛みが増強すれば診断がつきます。

    〈随伴症状〉
    肩こりや耳鳴り、急に頭を動かした時にめまいを伴うこともあります。痛みがない時に頭皮にしびれ感や違和感を感じる事があります。吐き気は伴いません。

    ■誘発因子

    首の運動、くしゃみ、せき
    ストレスや低気圧(雨)

    ■原因

    黄砂、血管の圧迫、外傷(交通事故の後遺症等)、ヘルペス
    頚椎異常(変形、靭帯の不安定性、筋肉の異常硬縮等)、緊張型頭痛、肩こり、枕の高さが合わない、歯の病気(肩甲骨内縁から後頚部の痛み)
    前かがみの悪い姿勢(コンピュータ業務、美容師、看護師、エステシャン、料理人)

    ■治療

    鎮痛剤(NSAIDs)

    抗てんかん薬:
    ①カルバマゼピン(テグレトールTM®)やガバペンチン(ガバペンTM®)
    ②クロナゼパム(リボトリール®、ランドセン®)
    ③アレビアチン(フエ二トイン)
    ④筋弛緩薬(テルネリン®、ミオナール®)
    ⑤漢方薬
    葛根湯、葛根加朮附湯、桂枝加朮附湯、七物降下湯、当帰四逆加呉茱萸生姜湯、川芎茶調散、治打撲一方
    ⑥トリガーポイント注射

片頭痛と女性ホルモン

片頭痛が①女性に多いこと②思春期がはじまるころから増加する③妊娠中軽減する④出産後増悪する⑤閉経後軽減する。などから女性ホルモンとの関係が示唆されます。 女性ホルモンの卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)は、月経の周期でその分泌量は変化します。エストロゲンが減る(排卵日や月経開始前)と、それに伴いセロトニンも減ることから脳内の血管が拡張し片頭痛が起こると考えられます。

片頭痛と乳がん

当院では触診と超音波(エコー)による乳がん検診や乳腺疾患の診断を行っています。 乳腺疾患とは乳がんの他、乳腺症、線維腺腫、葉状腫瘍、嚢胞、脂肪腫、乳腺炎等を示します。 乳房のしこり、痛み、乳汁分泌、ご家族が乳がんである等、ご心配の方は受診下さい。(事前にでお電話で問い合わせ下さい。要予約です。) 年に一回は乳がん検診をしましょう。
梅雨に悪化する病気 片頭痛など
梅雨に悪化する病気は片頭痛のほか、アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎、水虫、 喘息、気管支炎、うつ病、リュウマチ、関節炎などがあります。原因は以下の様にいくつか考えられています。
①気圧の低下 梅雨の時期は気圧が低下しており、ヒスタミン(片頭痛の誘発因子の赤ワインやチーズにも多く含みます)が生産されます。ヒスタミンは炎症惹起物質で炎症反応が強くなるほか、血管を拡張させ片頭痛が悪化します。また、体を緊張させる交感神経を興奮させ、自律神経のバランスが崩れ、血行が悪くなり、首、肩の酸素不足や、疲労物質がたまることが、緊張型頭痛を悪化させます。
②日照時間の減少 太陽光線を感じることで交感神経が優位になり、細菌感染で働く好中球が元気な状態で免疫力が保たれます。しかし雨のため日照時間が短くなると自律神経のバランスが崩れる、気持ちが落ち込んだり(うつ病の悪化)、自己免疫疾患(リュウマ)や関節痛が悪化します。
③湿気の増加 水虫がでやすく、カビの増殖により喘息(梅雨喘息)、気管支炎が悪化します。
2008年、片頭痛の女性は乳がん発生リスクが低い(33%減らす)と発表された。問題は片頭痛の患者で鎮痛剤(これ自身が乳がん発生リスクを下げる)を使っている人がおり、これが除外がされていないことである。