麻疹が海外から

現在、日本では全年齢人口の100万人に1人、15歳未満人口の100万人に数人が1年間に新たに発症しています。

麻疹が全数届出になった2008年の届出数は11,013例。

WHOにより日本が麻疹排除国と認定された2015年以降2018年までに、日本では1年間に35人から282人の麻疹患者が報告されています。

2019年は744例と増加

2020年は12例、2022年は全国で6人だった。

20235月にインドで感染した男性と新幹線で同じ車両の2人が感染し、抗体を持っていない若者の感染が危惧される。もし、妊婦が感染すると、流早産になる可能性が高くなりことから、麻疹や風疹については、パートナーも含めた抗体の検査やワクチン接種が望まれる。

・感染力が非常に強くて、免疫力を持っていない人が感染するとほぼ100%発症する(麻疹ウィルスの感染力は非常に強力 ⇒免疫がない集団に1人の発症者がいると12-14

が感染する。(インフルエンザでは1-2))

感染経路は接触感染、飛沫感染、空気感染

感染力が最も強い時期は発疹が出る前(カタル期)

30%の患者が合併症を発症する。 合併症:肺炎、腸炎、中耳炎、クループ、脳炎、

角膜軟化症、亜急性硬化性全脳炎など

・妊娠初期で麻疹にかかると31%が流産するほか、中期以降でも9%が流・死産、24%が早産する と言われています。

以前は終生免疫を獲得するといわれてましたが現在ではワクチン接種によっても5%-20%は抗体ができなかったり、その獲得免疫の有効期間も5-10年とされています。30代及び26歳以下が低く、30歳前後の女性の約30%が麻疹に対する免疫が陰性と推測されています。

 分娩直前の感染で、新生児が分娩直前もしくは分娩直後に母体が発症したときは先天性麻疹になる可能性があります。そのため分娩直前に発症した場合は子宮収縮抑制剤などを使用し分娩を発症から7日間ほど遅らせることがあります。

・抗体のない母親から生まれた新生児がワクチン接種する前に罹患すると重症化することが多いと言われています。

 尚、妊娠期間中に感染すると風疹の場合のように先天奇形の増加はありません。

医)清涼会 大濠パーククリニック

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