ピルは生理痛や頭痛に有効ですか?

女性の7割が生理痛を有し、そのため3割の女性が鎮痛剤を使用していると言われています。生理痛は子宮頸管狭小や分泌期内膜で産生されるプロスタグランジン(PG)などの内因性生理活性物質による子宮の過収縮が原因です。PGの合成阻害剤である非ステロイド性消炎鎮痛剤のほか、ピルが有効です。ピルは、排卵を抑制する事で子宮内膜が肥厚するのを抑え、その結果PG産生が抑えられ生理痛軽減します。

 ピルは卵胞ホルモン含有量(1錠中)により、4種類に分けられます。中用量ピル(50㎍)は不正出血、低用量ピル(30-35㎍)は避妊、超低用量ピル(30μg未満)は生理痛、黄体ホルモンだけのピルは緊急避妊用や子宮内膜症の治療と使い分けます。 当院の頭痛外来患者の7割は片頭痛、2割が緊張型頭痛です。20-30歳代女性の20%に片頭痛がみられます。片頭痛治療の基本は頓服薬のトリプタンや鎮痛剤の服用です。ピル服用早期から3周期目くらいまでに頭痛などの副作用が認められます。片頭痛が悪化することもあります。頭痛発作の前にギザギザの線が見られる前兆のある片頭痛はピル服用により脳血管障害(脳卒中等)が発生しやすくなるため、ピルの服用はできません。ピル服用で頭痛が起こった場合、必要に応じ当院のような頭痛外来でCT等の検査が必要な場合があります。尚、卵胞ホルモン含有量の低いピルで頭痛が軽減することもあります。   医)清涼会 大濠パーククリニック 頭痛外来、ピル外来、美容皮膚科、婦人科、内科 福岡市中央区大濠公園2-35 THE APARTMENT 2B ☎ 092-724-5520 https://www.ohori-pc.jp/wp 低用量ピル、緊急避妊ピル、生理日移動ピルは以下を参照 http://fukuoka-ec-oc-pill.jp